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エンジンが掛からなくなった刈払機
毎日暑い日が続いております。
週末にご近所の公園の草刈りがありまして、毎度刈払機を持っての参加をしていたんですが、今回もいつものようにプライマリーポンプを、スコスコと押すとなんだかいつもと違う感触・・・。
なんか変だぞと、プリマリーポンプをスコスコと押しながら、燃料の戻り側のパイプを見てみると、燃料が戻っていない。
そういえば、燃料漏れしていたようで、エンジン周りがオイルまみれになっていた。
プライマリーポンプが、お亡くなりになっているようで、この日は刈払機無しでの草刈り参加となりました。
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当方が使っている刈払機は、20年以上前にホームセンターで購入した、「タナカ」(旧タナカ工業株式会社・現)日立工機販売(株)タナカブランドグループ)パワーメイト TB-24KHなる機種です。
当時で、18,000円位だったとおもいます。
購入当時は森林組合に勤めていて、作業班長のお気に入りというっことで、森林組合からの貸出機種はコマツゼノアのBC430とういう、エンジンはG4Kというポケバイにも流用される、40cc超えの41.5CCの化物マシンでした。
簡単な除伐位なら、こいつにノコ刃を取り付けて、アサリを大きめに出しておけば、サクサクとと木をなぎ倒すことができるマシンです。
シャフトも通常の草刈り機より一回り太くて、少々無理をかけてもびくともしません。
但し、森林組合はお金がないので、この1台で草刈りもやるわけですが、そうなるとこのパワーは無用の長物と化します。
とにかく重い。
40cc超えのフロートキャブ仕様のエンジンは、まるで鉄の塊です。
その大出力を受け止める、クラッチも巨大で、とにかく重かった。
フロート式キャブは、結構神経質で雨降りや標高1,000m超えの場所では、始動に手こずる事もママありました。
大出力なために、ガソリンも多く持って歩かなくてはならないので、こいつでの山仕事は非常に辛いものがありました。
そこで、草刈り作業用として、購入したのがこのタナカパワーメイトTB-24KHでした。
それから森林組合を辞めるまでの4年間、ゼノアの出番は全くなくなり、ほぼすべての作業は、パワーメイトでおこないました。
ヘッドのグリスが切れやすい事以外は、全く不満なく使うことができました。
メンテナンスも、プラグ交換とヘッドのグリスアップだけでした。
互換キャブレター
今ではネットで検索しても、データなどあるはずもなく、どうしたものかと悩んだのですが、AMAZONで見つけたダイアフラム式キャブレターの互換品
ワルボロ WYJタイプキャブレター 互換品 チョーク付き 刈払機・草刈機用 スペーサー、燃料ホースセット プライマリーポンプ付き【排気量:26cc】
ダメ元でキャブ交換に挑戦してみました。
購入前の情報としては。
- ワルボロ社WYJタイプ チョーク付きキャブレターの互換品
- 排気量26cc~33ccの刈払機対応のチョーク付きキャブレター
- 取付穴の距離:31mm / ベンチュリー径:10mm
ということだけで、まあポン付けは駄目でも、チョイト加工すれば付くだろうてな感じでの見切り発車です。
翌日、届いたのがこれです。
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箱から出してみます。
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- キャブレター本体
- 予備のプライマリーポンプが2個
- スペーサー・燃料フィルター・燃料ホースAssy
- ガスケット
キャブレター本体
エアクリーナ側
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エンジン・マニホールド(ベンチュリー)側
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ベンチュリー脇にひっかき傷がありますが、機能的には問題ないでしょう。
ここで問題が
元のキャブレター(エアクリーナー側)
- チョークの位置が左側
- アクセルケーブルのアウター受けなし
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新しいキャブレター(エアクリーナ側)
- チョークの位置が右側
- アクセルケーブルのアウター受けあり。
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とりあえず、キャブがマウントできれば、あとはなんとでもなるでしょう。
キャブレターのフィッティング確認
刈払機のキャブの状態を確認します。
エアクリーナカバーを取り外して。
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キャブレター取付穴の距離を測ってみます。
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32.3mm
これはいけそうです。
キャブを外して、エンジン側マニホールド経を測ってみます。
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おぉッ、10.2mm!
もしかして、ぴったんこかも。
純正キャブのベンチュリー経を測ってみると、なぜか9.1mm?
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互換キャブは10.3mmでした。
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今まで付いていたガスケットが、なんだかサイズが合ってないのです???
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互換キャブ用のガスケットを並べてみました。
明らかに、ガスケットのサイズが違いますね。
いい加減な作りだわ
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キャブレターの仮設置
キャブレターのマウントは問題ないようですが、まだ他にも問題点がないか仮設置してみます。
やっぱり、アクセルケーブルの取付が問題になります。
現行の取り付け方法だと、インナーケーブルが足りません。
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キャブレターのアウター受けにアクセルケーブルを通すと、インナーケーブルが余ってしまいます。
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ケーブルの処理と、チョークの位置を調整しなければなりません。
キャブのケーブルマウントに、ケーブルを通すとアウターケーブルが短いので、インナーケーブルが余ります。
とりあえず、M4のワッシャーをアウターケーブルに噛ませておきます。
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これでも、まだインナーケーブルが余りますが。
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アジャスターを目一杯伸ばして、取りあえずの動作テストができるようにします。
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エアクリーナベースをキャブに合わせると、何やら隙間ができます。
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エアクリーナーベースには、キャブレターに噛み合うように、位置合わせのための突起がついていました。
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いらないので、ラジオペンチでもぎ取ってしまいます。
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カッターナイフできれいに取り除きます。
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これで、キャブレターにピッタリと合いました。
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キャブレターの組付け
ガスケットを入れてから、キャブを取り付けます。
キャブレター本体はネジ2本で止まっているだけです。
ガソリンタンクからのホースを繋ぎます。
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とりあえずは、互換キャブのマウントは完了しました。
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エアクリーナカバーの加工
エアクリーナーカバーを取り付けると、チョークレバーが完全に隠れてしまいます。
「T」マークの穴はアイドリング調整用でした。
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元々はこちら側にチョークがありました。
ワイヤーアジャスターもカバーに干渉しています。
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まぁ、コレくらいは想定内です。
アジャスター側は、カッターナイフとインパクトドライバーの先に付けたヤスリで削ります。
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工具が入るように大きめに削ります。
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キャブレターに、ゴミが直接吸われなければ良いので、大胆に削っていきます。
チョーク側は、金ノコとカッターナイフでバリバリ切り取ります。
こちらも、工具が入るように大きめに切り取りました。
キャブレターのセッティング
ここまでくれば、あとは火入れです。
キルスイッチを確認して、チョークを引いてスターターコイルを引きます。
ボロロ・ボロロ・ボロロ・・・・。
エンジンが掛かる気配がありません。
混合気が濃いかもしれないので、チョークを戻して再チャレンジ。
ボロロ・ボロロ・ボロロ・・・・。
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キャブのアジャストスクリューを、一度締め込んでから、1回戻しにして混合気を薄くします。
ちょっとパニクっていたので、元々のアジャストスクリューがどれくらい開いていたのかは、覚えていません。
再チャレンジします。
バゴゴッゴゴゴ
白煙と共に、エンジンが掛かりました。
ちょっと混合気が濃いようです。
私の中での、ベストなセッティングは、始動時にはチョークを閉じていないと始動しない位がベストなんですが、そこまで薄くできないようです。
まぁ、薄すぎると焼け付きの原因となりますので、どちらかといえば、濃い方が良いので。
アイドリングを調整して、アジャストスクリューを反時計回りにまわして、アイドリングが高くなるところでとめます。
今回は、全閉から1回と1/4で安定しました。
低速側も調整します。
アイドリングから、アクセルを目いっぱいに開けたときに、息継ぎしてから回転が上がりだすので、低速側も濃いようです。
エアクリーナケースの上部分をニッパーで切り取って、スロットルバルブ芯弁調整ネジで低速側を調節します。
時計回りにまわして、全閉にします。
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エンジンを掛けながら、調節できればよいのですが、反時計回りにスロットルバルブ芯弁調整ネジを回そうとすると、アクセルが開いてしまいうまく回せないので、エンジンを切っては、1/8回転ずつ時計回りにまわして、低回転から高回転へのエンジンのつきを確認します。
全閉から1/4の位置で吹け上がりが、良くなりました。
アクセルケーブルの対処と調整
インナーケーブルが長い問題は、インナーケーブルに、M4ワッシャー・M4ナット・M5ナット・M4ナットを噛ませることで、良しとしましした。
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これで、アクセルの遊びの調節もできるようになりました。
ちょいと、かっこ悪いですが、良しとしましょう。
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無事、20年モノの刈払機が現役復帰しました。
久しぶりに、ヘッドのグリスアップもして、プラグも交換しました。
ベンチュリー経が大きくなったからか、低速でのトルクが増したようです。
刈払機さん、もうちょっと、頑張ってくださいな。
キャブレターの分解
取り外した、キャブレターを分解してみました。
今後の備忘録として残しておきます。
スクリューボルトを4本外せば、分解できました。
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プライマリーポンプを外すとチェックバルブが見えます。
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チェックバルブを外すと、ダイアフラム・メタリングが現れます。
![](https://ski.coiio.com/wp-content/uploads/2018/07/P_20180716_152209_vHDR_Auto-1024x576.jpg)
ダイヤフラムも大分ぺこぺこになってきてます。
順番はこんな感じで入っています。
![](https://ski.coiio.com/wp-content/uploads/2018/07/P_20180716_152330_vHDR_Auto-1-1024x576.jpg)
こんな感じで、重なっています。
![](https://ski.coiio.com/wp-content/uploads/2024/01/P_20180716_152341_vHDR_Auto-1024x576.jpg)
キャブレター側には、メタリングレバーが見えます。
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ダイアフラムポンプが見えてきました。
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アップです。
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ここは、2枚重なっていました。
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ここまでの順番です。
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予備で付いていた、プライマリーポンプに交換してみます。
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プライマリーポンプをコシコシと押して見ると、燃料吸い込み口から負圧が感じられたので、予備部品としてストックしておきます。
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